架空空間に引きずり込むブログ

ただ一人の大切な友のために書くブログです。離れていてもソウルは一つ!

78点!ネタバレ無しで迫る素直な感想。

 シン・ウルトラマン見て来ました。シン・ゴジラのコンセプトを或る意味で受け継ぎ、「現代にもしもウルトラマンが降臨したら」という空想特撮映画でした。

 約2時間でウルトラマンの誕生から活躍、そして別離を描かなければならないので、かなり端折らないといけない訳ですが、その端折り方が凄かったなー(これは褒めています)。しかし、起承転結の転のところで態々(ワザワザ)ザラブ星人を持って来る辺りがマニアックだわな。そして着ぐるみやミニチュア特撮に並々ならぬ愛を注ぐ庵野や樋口(敬称略)の、こだわりが爆発しまくっている映像は原作を知っていれば知っているほど色々と突っ込めるのは間違いないところです。勿論、CGならではの軽い感じもあるにはあって、私が過度の期待をしていた飛行シーンの加速度の感じが、「イイ!」と思うところと、「軽ッ…!」と思うところと両方ありました。まぁ、飛行シーンだけではないのかも知れませんが、CGだけど、ココはこんなにこだわってんだぜ!というところと、うーん、ココは時間が無かったのかな…と思うところがあったかな…。あ、ちなみに、冒頭のAタイプ感とスペシウム光線は素晴らしいです。ハイ。

 そして、ゴジラの時から言われていたことですが、この「シン」という言葉には色んな意味が込められていて、特に今回は「罪」という意味がフィーチャーされていると感じました。いずれにしても、特撮ファンならば必見の作品であることは論を待たない感じです。ただ、残念ながら私としては「面白かったです」レベルの評価に留まりました。これは批判している訳ではなく、当たり前ですが私の知っている光の国から来たウルトラマンとは違う訳ですから、よほどのことがない限りは心が動かないのは当然で…でも、シン・ゴジラでは「やられた!」みたいなところがあったんですけれど、シン・ウルトラマンにはそれが無かった。特撮ファンならニヤリとするシーンは星の数ほどあったのですが。そんなこんなで、シン・ゴジラを100点とするなら、78点というところです。やはり、初代ウルトラマンは、あの時点での未来を描いていた部分がありました。世界も一応は一致して科学特別捜査隊を組織するなど人類は平和だったと思います…そういう意味でも未来でした。シン・ウルトラマンは未来を描いてはいないので、そこが乗りきれず、また、遣りきれない想いが募ってしまった原因なのかも。ただ、ウルトラマンの映像美を現代の技術でもう一度見ることが出来たのは、間違い無く福音。そこは制作者に素直に礼を言いたい。今のあなた方でなければ、お金も人も集まらず、成田亨高山良策(敬称略とすることを心よりお詫び申し上げます)、延いては伝説の企画・脚本スタッフ他総ての初代ウルトラマンクリエイターの偉業を語り継ぐ、一つのツールとしての、この作品が完成しなかったでしょうから…。実は、私の評価を下げたポイントがもう一ヶ所あるのですが、それはネタバレ無しでは言えませんので後日。フォッフォッフォッフォッ。

 うーん、ネタバレ無しではこれが限界ですね。最後に今作のゾフィー(とは言い切れない存在ですが)に一言、命を2つ持って来いよ!(あ、これってネタバレ?)

 

<追記>2回目を見て来ました。そこでも、また色々気づいたこともあるのですが、ネタバレ無しでは無理ですので・・・あ!そう言えば、米津玄師の主題歌について語るのを忘れていました。「M八七」でしたっけ?何て正式に読むのか分かんない位ですが、まぁタイトルが発表されてから色んな意見が出てましたけれど、先ずは映画館で聞くまでと思って何もコメントしてなかったんですが…聞いたのでコメントしたいと思います。先ず、私は主題歌たる者、ここぞという時に掛かってナンボやと思っております。そういう意味では劇中で掛かって来ないので、その時点でアウトなんですが、正直、素直な私の感想は「うーん、気分は名探偵コナンの映画終わりに掛かって来る名だたるアーチストの歌、アレと同じ気分だな」です。それは、一流のアーチストが作った曲ですから、基本、イイ曲でしょう。今回も、きっと米津玄師の新曲として人気を博すんじゃないですかね。PVも米津玄師のそれだな~って感じですしね(諸問題あるんでしょうけど、PVにウルトラマン出ないのかよ!とも思っちゃう訳ですが)。でも、何だか映画のストーリー的なところを婉曲的になぞっている、イメージソング止まりだと感じてしまいましたね。まさに名探偵コナンの映画のスタッフロールに流れているアーチストの曲、アレと一緒です。勿論、それで話題作りをして人を寄せようとする行為はアリだと思います。しかし、この映画のテーマソングというなら、劇中にインストルメンタルが流れてバチッとハマるくらいでないとアカンと思うんですよね。但し、私は作曲はできないので、だったらどんな曲だったら良いんだよ、と言われると対案は出せませんけどね。そういう意味で酷評は出来ませんが、まぁ、とても87点はつけられないな、とそんな気分です。