実写版ウイングマンも第4話まで到達しました。舞台設定を現代に変え、主人公達の学年を中学生から高校生に変えた中、そんな相当オリジナルな展開も盛り込まれた中で監督や制作陣の溢れる特撮愛とウイングマン愛で成立している本作、第4話ではまた制作陣の特撮ヒーロー愛が爆発(暴発?蒸着?)。この令和の空の下、群馬県高崎市で『宇宙刑事ギャバンショー』が行われるという衝撃の展開。仲間達が『遠いのでパス』という中で、ギャバンなら近所だ、と0.05秒で明言する健太。まぁ色々とあって意中の(?)美紅ちゃんとデートさながら出かけることになるオリジナル展開。しかし、群馬県高崎市はともかくとして(ここら辺りは地方の人間には肌感覚で遠さが解らない)、この令和の空に宇宙刑事ギャバンショー?、そりゃ行くでしょう!光の速さで高崎にダッシュさ!何でそんなことになるのだろうか?群馬県高崎市のニーズが凄いのか人々が真のヒーローとは何たるかを理解しているのか?それともそもそもキータクラーのディメンションパワーで扇動されたのか?(だったらキータクラーのヒーロー理解度は完璧だ)何にせよ、行くしかないだろうホンマに。
で、ここからは劇中で色々とあるんだが、とにかく由緒正しいヒーローショーが行われる訳ですよ劇中で。ギャバンの声は関さん(でも声はギャバンしてる)かも知れないし、スーツを装着しているのは大葉健二(敬称略)じゃないかも知れないけど、それもある意味で由緒正しいヒーローショーな訳で。しかも、今の世の中という設定なので宇宙犯罪組織マクーは壊滅しているから、戦闘員はクラッシャーっぽいギリギリのラインを用意。敵の作戦も宇宙レベルのヒーローが来るには小規模でローカル過ぎるきらいもあったが、会場後ろからスポットライトを浴びて登場するギャバンは紛れも無くギャバン(typeGじゃないぞ)。華麗なアクションで敵を倒している中、カメラが健太や美紅を映している背後で聞こえる『スパイラルキック!』の声(どう現場で処理している?)に巧いぜ監督と喝采を送りましたね。最後はレーザーブレードこそ光らなかったものの、ギャバンダイナミックで敵を一掃して去っていくギャバン。もう監督・制作陣やりたい放題である。
既に原作から離れていることこの上ないのだけれど、世代にド直球なボールを投げ込み続けることで、コレで良しと思わせてしまう本作。これは、ウイングマンを触媒にした監督の所信表明ムービーとも言えよう。他の特撮作品も多数手掛ける坂本監督の、俺は本当はこんなに好きなんだぜ、が詰まった夢のムービー。特撮好きの下級生が「燦然」を口にする(いやだから、お前産まれてないだろ)だけでも、認めたくなります。第4話は他にも、ウイングマンの戦闘シーンで健太がいうところの「ヒーローっぽいシチュエーション」満載の回でもあります。ガーダーシルエットのバックで倉庫内爆発が起こるシーンは必見。次回、親幹部登場、乞うご期待!