架空空間に引きずり込むブログ

ただ一人の大切な友のために書くブログです。離れていてもソウルは一つ!

キングオージャー大団円に寄せて

 見事にキングオージャーが大団円を迎えました。近年稀に見る、大河的ストーリーというか、ラクレスの真意についても、相当計画的に長く引っ張って、クライマックスに結び付けましたね。今から、私としては最大限の賛辞を送りますけど、それはもう、ウルトラセブンの最終回のような、今まで築き上げて来たものが、このクライマックスに結実したという感じでした。最終三部作を劇場で見たい、という意見には100%の賛成は出来ませんが、それは「これだけを見に来た人」には、この感動が伝わり切らないだろうから、という理由です。うーん、しかし、カメジムにはドゥーガに一太刀入れさせてあげたかったかなぁ…。

 それと、この作品では「国民は権力に批判的な噂には流されやすい」という、結構ハードな現実を何度も描いていました。ラクレスとギラの評価が上がったり下がったりするんで、シュゴッダムの民は愚か極まりないのかと思うことも多々あったけれど、案外現実でも権力に対する国民の評価なんてそんなものかも知れないと思うと少し恐ろしかったですね。それと、いわゆる扇動する者に流されてしまう者が多数出ると、それに同調してしまうという社会心理も怖い。そんな怖さを何回も見せてくれたのが本作品でした。時に、令和のヒーローっぽいワチャワチャ感もありコメディ要素も多かったけれど、シリアスな時はシリアスにキメてくれるキングオージャーでした。

 結論として、令和のスーパー戦隊の一つの頂点を見た作品だったと思います。正直、ゼンカイジャー派でありドンブラザーズを忘れられない派である私ですが、佳作であったことを認めざるを得ない作品でした。あくまでも個人の好みですが、合体ロボに関してはもう少し骨太で、ただくっついただけ的な合体じゃなかった方が良かったけれど、全合体をしてくれたことは高く評価したいです。ちなみに、MVPはギラにあげたい。彼なくしては、この物語に説得力を与えることは出来なかったと思います。ありがとう。ちょっとウチのドンブラザーズがお邪魔するみたいですが、よろしく。奴らは邪悪ではなく、規格外なのでよろしく。