架空空間に引きずり込むブログ

ただ一人の大切な友のために書くブログです。離れていてもソウルは一つ!

全仮面ライダー大投票の結果に想う

 やはり、ネット投票では作品以外の部分でも人気が付加されるタイプのものが上位に来ちゃいましたね。勿論、作品から羽ばたいた俳優さんやその他の作品が、その作品の実績を引っ提げて活躍した結果、さらなる相乗効果で人気を引き上げたのならオーケーでしょうけど。ネット投票だと、こんな結果だよねー、なるほど与党も国政選挙で全面的なネット投票を採用したがらない訳ですねー、主な投票者層がこういう風になっちゃうからねー、なんて邪推はさておき。

 最新あるいは、それに近いライダーが上位に来ない、というのもこの投票に幅広い世代が注目した結果なのでしょう。本来の主視聴者層である子供達が自由に投票出来る訳じゃないしね。でも、だからといって、この結果を鵜呑みにして次回作を作っても駄目でしょうね。この結果は、その作品が作られていた時の輝きの残像なのだから。ヒーローは、時代を映す鏡、そこで支持されなかったのなら、時代を読みきれていなかったのでしょう。正直、仮面ライダー電王は、放送当時も今も個人的にはあまり乗り気ではなく(電車モチーフなのに)、これを仮面ライダーの枠でやらなきゃアカンのかと今でも思ってしまう私です。でも、結果的にその後の仮面ライダー映画での都合の良い使われ方(誉め言葉)や、主役俳優不在も何とかカバーしての再登場など、平成~令和の仮面ライダーシリーズに与えた影響は大きく、これを作ったクリエイターの先見の明は認めざるを得ないところです。

 ただ、響の時もそうだったんですが、私の当時の素直な気持ちで、『これが仮面ライダーという看板でなければ、どれだけ素直に応援出来ただろうか?』というところです。確かに、時代が多様性を求めているのは解ります。その世相を映したら、こうなったのも解ります。ですが、それを仮面ライダーの看板でやると、逆に描き辛くないのかな、と。きっと、この看板でないと、スポンサーが集まらないとか、有るんでしょうね。そんな言い訳のようなことを想像しつつ、我慢して見ていたら、いつの間にか『平成ライダー』というジャンルが確立し、私の中でも仮面ライダーという括りからそれらが独立することで、あまり色んな事が引っ掛からなくなりました。まぁ、薄汚い大人になったということなんでしょうね。いつか、今回の投票結果の上位を勝ち取った作品のファンにも言って貰いたい。こんなの、仮面ライダーじゃない!というセリフを。でも、それはその世代が言うところの仮面ライダーであり、これがその世代では平成ライダーという訳だ。私が言うところの仮面ライダーが石ノ森ライダーであるように。

 こんなことを言っているとすぐに老害だと言われる時代になったけれど、これに反論するにはそんなことを浅い考察で声高に叫ぶ奴よりも、今のライダーを見て、楽しんで、分析して、どこが良いのか悪いのかを、手放しで称賛する俄ファンよりも、作品を愛するしかない。愛の裏返しが憎しみだったとしても、ね。そんな私の近年の作品でのイチオシはビルド。特撮ファンに媚びた内容もありましたが、この時代を代表する悪役、エボルト(私はブラッドスタークの時の方が好きなのですが)の登場させたことを以て支持しております。ゼロワンは個人的には好みでした。コロナ禍が無ければ、もっと違うものになったのかと思うと少し残念ですが。でも脚本は…やや破綻気味でしたね。それもまた味かと。

 ところで、結構この企画、NHKは頑張ってくれたと思います。NHKだからこそ、響さんもギルスもスーパー1も映せたんでしょうしね。でも、最後に一言。NHKなんだよね?放送局はNHKだったんですよね?だったら、大河ドラマ渋沢栄一やっている、仮面ライダーメテオこと朔田流星(吉沢亮)のメッセージビデオくらい持って来れたんと違いますか?これこそ、NHKだからこそやらなきゃならなかったことなのでは?画竜点睛を欠いてしまいましたね!それでは、次は全スーパー戦隊大投票でお会いしましょう!?